エルニーニョ現象はなぜ起きる?
世界の気象に多大な影響を与えるエルニーニョ現象はなぜ起こるのか?
エルニーニョ現象が起きる根本的な原因は、太平洋赤道付近で吹く東風(貿易風)が弱まることにある。
発生のメカニズム
1.平常時の状態
赤道付近では、東から西(ペルー沖からインドネシア方面)へ向かって貿易風(東風)が常に吹いている。この風によって、太陽で温められた表面の暖かい海水が西側に押し寄せられ、インドネシア周辺に溜まる。一方、東側の南米ペルー沖では、減った表面の海水を補うように深い海から冷たい水が湧き上がって(涌昇)いる。
2.貿易風が弱まる(発生のトリガー)
地球規模の大気循環のゆらぎなどによって貿易風が弱まると、西側に押し止められていた暖かい海水が東側(太平洋の中部〜東部)へ広がり始める。
3.海水温の上昇と湧昇の低下
東側に暖かい水が広がると、ペルー沖で深い海から冷たい水が湧き上がる働きも弱まる。その結果、太平洋赤道域の中部から東部にかけて海面水温が平年より高くなった状態が続くことになる。
エルニーニョが世界や日本に与える影響
海水温の配置が変わると、積乱雲が発生するエリアが東側へずれるため、地球全体の気候に及ぶ影響が変化する。
地域 主な気候への影響
日本 冷夏や暖冬になりやすい。梅雨時期には大雨のリスクが高まる。
インドネシアなど西太平洋 上昇気流が弱まり、乾季を中心に降水量が減って干ばつが発生しやすい。
南米ペルー・エクアドル沖 海水温の上昇や上昇気流の発生により、大雨による洪水や土砂崩れが起きやすくなる。
風と海水温がお互いに影響を及ぼし合う相互作用(大気・海洋相互作用)によって、一度始まると数か月から数年にわたって現象が維持されるのが特徴。

