ここ数年、日本では雨が増えた?

「ここ数年、日本で大雨が増えた気がする」と感じる方は非常に多いと思うが、その感覚は気象庁のデータや科学的な調査によっても裏付けられている。

ただ日本全体の「1年間の総雨量」が単純に右肩上がりに増えているというわけではなく、「降り方が極端になっている(局地的・集中的に降る)」という変化が起きている。主な原因と現状について、いくつかのポイントに分けて調べてみた。

  1. データの裏付け:短時間強雨や豪雨の増加気象庁の長期観測データによると、1980年頃と現在を比較したとき、以下のような変化がはっきりと確認されている。

短時間強雨の増加: 1時間降水量50mm以上(滝のように降る雨)や、80mm以上(猛烈な雨)といった、いわゆる「ゲリラ豪雨」や集中豪雨の年間発生回数はおおむね1.5〜2倍程度に増加している。

雨の日の「二極化」: 一方で、年間を通した総降水量は大きく変わっていないが、「雨の降らない日(晴れの日)」が増える一方で、降るときは一気に凄まじい雨が降るという極端な降り方が目立つようになっている。

  1. なぜ雨の降り方が激しくなっているのか?おもに次の気候変動的な要因が影響している。

地球温暖化による水蒸気の増加: 地球全体や海面の平均気温が上がっていることにより、大気中に含まれる水蒸気の量が圧倒的に増えている。空気が温められて「上昇気流」が起きやすくなるため、発達した積乱雲(ゲリラ豪雨や台風の雨雲)が生まれやすい環境になっている。

海水温の上昇と周辺の海流: 日本周辺の海水温が総じて高くなっているため、台風や秋雨前線に大量の湿った空気が供給されやすくなり、雨の勢いが強まる原因になっている。

  1. 「50年に1度の大雨」が毎年のように起きる理由 ニュースなどで「何十年に一度の大雨」という表現を頻繁に見聞きするようになり、「またか」と感じる方も多いはず。これは、これまでの気象データの歴史的基準を超えるような「これまでに経験したことのないような大雨」が、全国のあちこちで毎年のように発生しているため。このように、「雨の総量が増えた」というよりも、「降るときに激しく降り、そうではない日は雨が少ない(またはカラッとしている)」という極端さが、ここ数年の日本の気象の大きな特徴となってい。