なぜ熱帯低気圧が発生するのか?
台風26は現在、日本の南を時速で15kmで東北東に進んでいるが、日本の南東海上ではさらに熱帯低気圧が発生。台風に発達するか今後の動きに注目
熱帯低気圧が発生する主な原因は、海から供給されるエネルギー(暖かい海水と蒸気)と地球の自転による力。熱帯低気圧は「巨大な水蒸気のエンジン」のような仕組みで生まれる。
発生する4つのステップ
海水温の上昇(海からの熱供給)
海水温が約26.5℃以上になると、海面から大量の水蒸気が空気中へ蒸発する。
強い上昇気流の発生と雲の形成
温められた湿った空気は軽くなり、上空へ向かって激しく昇っていく。上空で冷やされた水蒸気は、水滴に変わって積乱雲(入道雲)を作る。
潜熱(熱エネルギー)による成長
水蒸気が水滴(雲)に変化する際、周囲に水蒸気の潜熱(凝縮熱)という熱を放出する。この熱で上空の空気がさらに温められ、上昇気流がより一層強まる。
地球の自転による「渦」の形成
上昇気流によって海面の空気が薄くなると、周囲からそれを埋めようと空気が流れ込む。このとき、地球の自転による力(コリオリ力)が働き、風が反時計回り(北半球の場合)に巻き込みながら大きな渦へと発達する。
発生に必要な3つの条件
高い海水温:エネルギー源となる大量の水蒸気を供給するため(目安:26.5℃以上)。
一定以上の緯度:地球の自転の力を受けて風を渦状にするため(赤道直下ではコリオリ力が働かないため発生せず、緯度5度〜20度付近で多発する)。
上空と地表で風の差が小さいこと:上空の強い風によって雲の塔が吹き飛ばされず、垂直に発達できる環境が必要。
この巨大化した熱帯低気圧のうち、最大風速が約17.2 m/s(34ノット)を超えたものが台風と呼ばれる。

